美里町と熊本ｅスポーツ協会は６月３０日、昨年秋から町内で開いている高齢者ｅスポーツ体験講座の参加者に、注意力が向上するなどの効果が確認されたと発表した。町と協会は「認知症予防に期待が持てる」として、今後も高齢者へのｅスポーツ普及を進める。
紙に不規則に並んだ数字やひらがなを、順番通りに線で結ぶ検査で注意力を調べた。町内２カ所で講座が始まった当初と半年後を比べ、線を結び終えるまでの時間が早くなった人が、２種類の検査で参加者２１人のうち１７人と１６人に上った。ゲーム中の脳波の活性化も確認されたという。
熊本市のコワーキングスペース「びぷれすイノベーションスタジオ」で開いた報告会で、上田泰弘町長は「勝ちたい、うまくなりたいという思いを持つことで生きがいとやりがいが生まれ、ひいては健康につながるのではないか」と話した。